【百合】主人公がクズすぎる!綿矢りさの「ひらいて」を読んだ

 圧倒的に主人公がクズ!主人公なのに!
映画化した勝手にふるえてろの原作を読んでから私の中で綿矢りさフィーバーが起こっています。
出ていたラジオとかテレビとかを見たり聞いたりしていると作品の話が聞けたりするので、youtube
で綿矢りさを検索する毎日ですよ←ハマり方がオタクっぽい
それで以前ゴロウ・デラックスにでてた時の映像がyoutubeに上がっていたんで見ていたんです。
その中で、俳優の根本宗子さんがこれまでの綿矢りさの作品をスタジオで生芝居するっていう企画をやっていて、勝手にふるえてろと一緒に紹介されていた作品。

ひらいて

高校生による禁断の三角関係を描いた恋愛小説。
主人公の女子高生愛が片思いの男子高校生たとえくんを彼女の美雪から奪う手段として美雪を陥れレズ関係を結ぶ

って紹介されていて、なにそれめっちゃ面白そう!!!と急遽紀伊国屋まで走って買いに行ってきました。

この本の見どころ

主人公がクズすぎる
世間で言われる主人公像っなんだかプラスなイメージありませんか?

もしくは悪いやつが更生して行く話とか。

もちろんそんな話が全てではないですけど。

ただね、主人公✕女子高生でクズな主人公が出来上がることって今まで私は本当に想像もしていなかったんですよ。

中学生、高校生のあの時期って間違った方向であったとしても正義であろうとするような部分あるでしょ?
それがね、この話の主人公の愛は清々しいほどのクズなんですよ。

主人公の愛はとても目立つタイプの女の子でまわりから自分がどう見えているかを計算しているタイプの子。

服装にも気を使っていて、話の中で塾の男子から告白される場面なんかも描かれていて、モテるタイプの女子です。

そんな彼女が好きなのはクラスでも全然目立たないタイプの男子たとえくん。

自分だけが彼の魅力に気づいていると思っていたのに、ある日彼には美雪という彼女がいるという事に気がついてしまいます。

自分の知っている美雪は学年に1人しかいなくてその美雪が本当にたとえの彼女なのか知りたくて彼女と仲良くなっていきます。

そして、美雪がたとえの彼女だと分かったら美雪に甘い言葉をささやきながら無理やりキスをしてファーストキスを奪う。

それでいて自分は「女と唇を合わせている生理的な嫌悪が私を粟立たせて、喉元までゆるい吐き気がこみあげる」とか。

ひどい、ひどすぎる。

人のファーストキスをそんないやいや奪いに行くなよ。このクズが!!!と深夜私は絶叫しました。

それでそのあとそれまでほとんど接点がなかったたとえと二人っきりになる機会があってそこで告白するんだけど案の定ふられ、そのあと美雪にキスしたことで気まずくなりたくない。

今まで通り仲良くしたいと言われて(美雪は愛がたとえに告白したことを知らない)、あれは本気だとかなんとかいって彼女の処女をも奪うっていう。

そして案の定「なるべく相手が女だと考えないように苦労して」クズだ!ほんとクズだ!気持ちのない相手にホントは生理的に嫌悪を抱いているのに苦労しながら相手の懐に入っていく。

ほとんどフラれたはらいせにこんなことするなんて怖いわ。この人。

ものすごく現実離れしているように感じるんだけど、細かく主人公の心理が書かれていてそんな突飛な行動もなくはない気がしてくる。

情景描写がすごい

途中、愛が放心状態になっている時があるんだけど、それまで鮮明だった情景描写が突然ぼやけてきて放心状態である人が感じるまわりの情景がものすごく伝わってきました。

私自信も頭のなかで想像している情景が突然音がなくなって、水中の中にいるような自分から飛び出て別の場所から自分を見ているようなそんな体験をしました。

これはホントに綿矢りさの表現力だと思うんだけど、この突然世界がぼやける感じはそれまでていねいにていねいに主人公の周りを描いているからその落差が描けると思うんですよね。

本を読んでいてこの感覚に陥るのは初めてのことでした。具体的にいうと155Pくらいのところ。

最後のオチは?

あの最後のたとえと美雪と一緒にたとえの父親から逃げて公園で過ごして以降の話の流れがよくわからなかった。

教室でずっと何か言いたげにこちらを見てくるたとえ。

授業中にみんなの机や椅子を押しのけながらたとえのところまで進んでいきたとえから「おまえもいっしょにいくか?」とか言われてるんるんしながら教室を出ていき授業中の美雪のクラスに勝手に入って美雪に「また一緒に寝ようね」と耳打ちしてそのまま学校から出ていってあてもなく電車に乗ってそこで終わっていくんだけど、この終盤の話の動きが目まぐるしくて頭がついていかなかった。

あれはどういうことなんだろう。
皆さんの感想をぜひ聞かせてほしいです。
光浦靖子が解説を書いていて、
愛には東京に行かないでほしいな~って言っていたけど、これは私もそう思いました。

てか、絶対に幸せになれない三角関係なんだから、たとえも美雪も突き放してあげてよ。

そこひらいたらダメだよ~。と私は思ってしまうのでした。早く愛を自由にしてあげてほしい。

あと、2019年6月に綿矢りささんの新刊「生のみ生のままで」って本が出たんですけど、これはほんとに社会人百合でしかもNTRでめっちゃ面白いのでこちらもおすすめです。

こちらは別のページで感想書いているのでもしよければそちらも!

綿矢りさの「生のみ生のままで」読んだ!社会人百合NTR!!
久々に日本に帰ってきています。 海外在住者が日本に帰ってきてやりたいことといえば、寿司食べることとでかい本屋行くことでしょう!!(私だけか?) それで、なんと本屋で見つけてしまいました。 綿矢りささんの新刊を!!! 綿矢...